一生かかっておひなさんの型を作り、品格のある作品をのこした初代猪山。
独特の技で色気と気品がある頭は今の京人形を京人形たらしめたと評判を呼んだ二世猪山。ひな、中娘、おぼこ、能頭、御所人形……何を作らせても第一級の仕事ぶりは知る人ぞ知る。
幼少期より先代である父に追いつきたいと、その背中を追い続けた三世猪山。
三世のもとで頭づくりを学び二人三脚で励み当世を襲名した四世猪山。
猪山はこれまでに京人形の頭師として数々の頭を制作してまいりました。
代々伝えられている形を用いて伝統的な技法を持って制作するばかりではなく、時には新しい製法で作られることもありました。
「京人形の特徴とする控えめで気品のある頭を、心を込めて制作し次の世代に伝えていくことを心がける。」
その心こそが、いつの時代も変わらず猪山が大切に受け継いできた想いです。
川瀬猪山の工房には、世代を経て受け継がれた貴重な資料が大切に保管されています。それは、猪山が京人形の先駆者として歩んだ長い年月を物語っています。
京の老舗表彰長年にわたり京都府内において堅実に家業の理念を守り、伝統の技術や商法を継承し、他の企業の模範となってきた老舗企業を顕彰する「京の老舗表彰」。川瀬猪山は、京都で同一業種で100年以上の業歴を有する模範老舗企業として表彰されました。 |